OneDriveで、データ消えた! ホント? 何が起きているのか!
■OneDriveで、データが消えた!
「OneDriveで、データが消えた」という話題を知ってますか?
ある団体の会合で、そんなことが話題に登りました。Windows Updateをしたら、OneDriveが有効になって、そちらにPCのデータが移ったとのこと。OneDriveの無料の容量が5GBと少ないので、バックアップを無効にしたらPC内のデータもOneDriveのデータも消えてしまったと。
■OneDriveの仕様が途中で変わった?
ネットで調べると、直近に行われたという仕様変更で「勝手にバックアップが同期される」という意見が出ていました。バックアップが自動的に有効化されるのは、セットアップ後のアップデートが完了したタイミングですぐさま同期が始まり、PC内の「ドキュメント」「デスクトップ」などが、OneDriveにバックアップされるとのこと。
■何故、これでデータが消えるのか?
マイクロソフトのリリースノートには、次のような記載があります。
・このフォルダーのバックアップを続行 すると、フォルダーがバックアップされます
・OneDrive は OneDrive フォルダーにのみ ファイルを保持し、お使いのコンピューターのフォルダーには含まれません。
・このコンピューター は、ファイルを OneDrive フォルダーからコンピューター上のフォルダーに戻すだけです。
他の情報も合わせて確認すると、OneDriveでいう「PCのフォルダをバックアップする」とは、「PCのドライブ内のフォルダやファイルをOneDriveにコピーし、その後、PC内ドライブにはショートカットしか残さない」という仕様であり、OneDriveへの同期を解除する(つまり、バックアップを停止する)とOneDrive内のデータは消え、PCドライブにはフォルダやファイルのショートカットのみ残るということでした。
■何故、同期を解除したくなるか
それは、最初からOneDriveを使う意思がない状態で、Windowsのデフォルト設定に誘導されるがまま、バックアップ設定を利用していること。さらに、OneDriveの無償容量が5GBと小さいため、有料プランに変えないとすぐに利用継続できず、有料プランのお勧めが来るからです。
そうなると、OneDriveでのバックアップなんか最初から視野に入っていなければ、当たり前ですがよく調べずに同期を解除してしまいますね。
■マイクロソフトさんやり過ぎです
マイクロソフト製品がかつて国内を席巻しだした時「バグも仕様の内」という対応に、国内メーカー、そしてユーザーもびっくりしたものですが、今回はさすがにやり過ぎではないでしょうか?
バックアップというのは、元のデータ(プライマリデータ)、PCで言えば、内蔵SSDなどに残しておいてそのコピーを別のデバイスに持つことを言います。これは過去からずっとです。
OneDriveのそれはPCのバックアップではなく、PCのデータをOneDriveに移動して、元のPC内蔵SSDにはショートカットを置いているのみです。バックアップと呼ぶのは適当ではありません。
■OneDriveは、使用目的を明確にして、よく調査・評価してから使うのがいいのでは
この現象以外にも、操作によってはデータを失ったり、情報漏洩に繋がったりすることもあるようです。OneDriveは安易に使用するのではなく、使用目的を明確にして、よく調査・評価してから使ってはどうでしょうか。情報システム部門のリソースが少ないところは、特に気を付けた方がよいというのが今回の私の個人的見解でした。
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