経営者層の方へ。クラウド時代の文書情報のトランジションモデルは、これだ!

 これまでの文書情報管理では、文書情報ライフサイクルの中でも、登録後の「記録」を重視しておりました。他方、クラウドストレージの利用が広まっておりますが、その利用範囲の多くが「記録」の手前の「文書作成」、つまり「文書情報共有」の共有の範囲に留まっております。

 「記録」を管理するには、電帳法でも求められておりますように、改ざんや隠滅から守り保管期限の管理なども行う必要があります。漫然とクラウドストレージを利用しているだけでは実現できません。すなわち、文書情報ライフサイクルの「保管」「保存」「廃棄」を担える「記録」の領域に備えることが必要です。

 一方、登録する記録は、「文書情報共有」領域で作成または受信し、処理を行った後「記録」領域に登録します。この登録処理を効率的に行うには、ワークフローの利用などが効率的です。

 つまり、「文書情報共有」領域から「記録」領域に移ります(トランジション)。そして、この「記録」を利用する際には、「文書情報共有」領域に移ります(トランジション)。

 また、「記録」を有効活用するには、利用者にその存在をナビゲートする社内ポータルが不可欠です。それに加え、社外とのセキュアで効率的な文書情報交換も必要です。これらの相互関係を示したのが以下の「文書情報トランジションモデル」です。

 これからは自社のシステムが一部に偏ることなく、バランスのよい構成になるよう経営者がトップダウンで方向性を示す必要があるのではないでしょうか。 

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(溝上)