ブルーオーシャン戦略を支えるもの

 企画部門の方なら一度は聞いたことがある憧れの?「ブルーオーシャン戦略」とそれを支えるものについて考えてみたいと思います。 

「レッドオーシャン」とは血で血を洗うような競争の激しい市場を指し、真っ赤な海のような競争の激しい既存市場を指す。一方、「ブルーオーシャン」は、そこから可能な限り脱却した競争のない理想的な未開拓市場を指している。(引用:Wikipedia)

  新規事業、新製品のアイデア出しやブレンストーミングをしていると、「そこはレッドオーシャンだからやっても無駄」としたり顔で議論にストップをかける方もいます。

 既存市場だからダメというわけでもなく、そこからブルーを発掘するアプローチもあります。一方、ブルーだからといって参入してもそもそものニーズがないこともあったり、逆にニーズがあってしばらくはうまくいっても、他社に参入された途端に負け組になってしまうこともあります。

 企画部門が憧れるブルーオーシャンの維持には、レッドオーシャンで生き残るのと同じく簡単ではないということになります。レッドオーシャンの場合は、「他社からの模倣困難性(コアコンピタンス)」の必要性は言うまでもないですが、「ヒト」、「モノ」、「カネ」の物量が大きくものを言います。

 「ブルーオーシャン」の場合も、「他社からの模倣困難性(コアコンピタンス)」の必要性は言うまでもないですが、付加価値を継続して向上していく力が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 実際によくあるのは、面白い新製品や新サービスを出しても、そこにニーズがあると見るや否や、他社が参入して競争優位を失ってしまうというケースです。模倣困難性が低かったといえばそれまでですが、継続的な優位性を持つことが実際上、困難だと考えます。

 最初の一歩となる新製品、新サービスを出すところまでは熱心だが、一旦デビューさせると熱が冷めてしまうというケースも多くあります。デビューはスタートにすぎません。付加価値向上に弛まぬ努力をし、PDCAを回す組織文化が必要になります。付加価値向上というとよく「生産性向上」と捉えられがちですが、ブルーオーシャンではよりお客さまにとって価値あるものを探っていくということなります。

 この時、大切なのが「現場の声」であり「真のお客さまニーズ」です。これをどうやって蓄積し、ニーズを拾い出すか。日頃の活動の中で、自社の技術力、知識力を如何に蓄積し、それを高めるか。付加価値向上というのはこういう下地が大事ではないでしょうか。

 このような局面に役立てるのが、文書情報マネジメントと考えています。文書情報マネジメントを文書の整理、分類とだけ捉えずに、ブルーオーシャンを泳ぎ続けるツールとして意識し、利用してはどうでしょうか。

(溝上)