データ移行時にどんなチェックをしていますか? ~ JIS Z 6019:2018 磁気テープによるデジタル情報の長期保存方法 から~

■データ移行時にどんなチェックをしていますか?

 旧システムから新システムにデータを移し、その後は新システムで運用して旧システムは撤去する場合、皆さんはどんなチェックをしていますか。

■新システムに、旧システムのデータを全てコピーしたら、 旧システムのデータを即、削除してよいか

 そんなことはないですよね。本当にきちんとコピーできているかを確認しますよね。
 では、どんな手法があるのでしょうか。

■データ移行時にどんなチェックをしていますか?

 旧システムから新システムにデータを移し、旧システムを撤去する場合、皆さんはデータコピーが終わった後、どんなチェックをしていますか。
 コピーが正常終了したんだから、もう旧システムのデータは消していいでしょうか?
 もちろんそんなことはありません。

■大切なのは、移行漏れがないことの確認と移行元と移行先のデータが一致していることの確認です

 データコピーが終わった後、すぐに元データを削除したり、元データが入っていたストレージを廃棄してはいけません。その前に移行漏れがないこと、移行元と移行先のデータが一致していることの確認が必要です。コピーコマンド使ったコピー操作を適切にやったんだから、間違う筈はないと思っていませんか。
 新・旧システムの状態によっては、誤動作によるデータ化けを起こすこともあります、
 また、誤操作などもあり得ますので、これを怠ってはいけません。
 一旦データを削除したり、さらには、ストレージを廃棄するとデータは2度と復旧できません。

■データ一致の確認方法の例

 磁気テープによるデジタル情報の長期保存方法 JIS Z 6019:2018 に、データ一致の確認方法が幾つか上がっていますので、下記に紹介します。
①ファイルサイズ確認
②ファイルのハッシュ値確認
③バイト単位でのファイルコンペア
 最低限①のファイルサイズ確認は必要です。
 重要データについては、③のファイルコンペアも実施します。
 ファイルサイズが大きいものは、コピー時にデータ化けという現象が起きやすいので、②のハッシュ値確認がお勧めです。
 元データのハッシュ値を残しておくことで、後に移行時のデータ化けや、移行後の改ざんが疑われたときに、正確に分析することができます。

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